昭和時代の警察の制度について詳しい
なにかで読んだ書評で、警察官になるための、そして警察官になってから階級がどのように上がっていくかの制度について、結構詳細に書いてある本、として紹介されていて興味を持ったので、Amazonの「中古本」で購入しました。今思い返しても、なんで警察の制度に興味を持ったのか思い出せないのですが、主人公は高校時代に大学を目指して受験勉強していたのですが、大学受験に失敗し、親は浪人することを進めたものの、自らの意思で警察官となって働くことを決意して、警察学校に入ることにしたというようなストーリーです。主人公の父親が本人同様に、高卒で警察官になり、自ら意思をもって出世は目指さず、生涯現場を貫いて、その生き様や考え方に主人公が共感し、自分も警察官となったら、父のような警察官となって、自分の受け持つ地区の住民の安全と安心のために自らの務めを全うしよう考えている、素朴な内容です。
戦前の東京の警察官は「皇室に仕える警察」という意識
主人公は、昭和30年代ごろに警察学校にはいった、ぐらいの時代背景で、主人公の父(退官直前)や、勤務先の交番にお茶を飲みにやってくる退官後の元警察官のおじいさんの世代は、第二次世界大戦前に警察官として働いていた経歴を持っていて、その世代の人たちの言動から、「東京の警察官は皇室に仕えている。皇室のお住まいのある場所をお守りしている」という感覚を持っていたんだなぁということが伝わってきました。
昭和56年の初版の本だけど状態は良好
私の手元にあるこの本は、中古本として購入したのですが、かなりきれいな状態で届きました。中古本とはいえ、もしかしたら今までお店や倉庫などで眠っていた「新古本」だったのかもしれません。私の生まれ年にも近いころに世に出された本が、美しい状態で残っている事実には、人知れず、こっそりと勇気をもらった感じがしました。